ゲームに登場するラテン語をまとめていきます。
工事中
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この曲の歌詞はすべてカルミナ・ブラーナの一節から抜粋されています。
Estuans interius ira vehementi
「エーストゥアンス・インテリウス・イーラー・ヴェエメンティー」と読みます。
estuans は第 1 変化動詞 aestuo (燃える) の現在分詞 aestuans の男性1・単数・主格の中世ラテン語綴りです。現在分詞は形容詞をなすので「燃えている」という意味です。この文章内ではなく、元の詞における ego (私は) を修飾します。interius は「内部で」を意味する副詞です。ira は第 1 変化名詞 ira, irae f. (怒り) の単数・奪格です。「手段の奪格」ととり「怒りによって」と解釈できます。vehementi は第 3 変化形容詞 vehemens (激しい) の女性・単数・奪格です。ira にかかります。全体で「激しい怒りによって内部で燃えている」と訳せます。元のカルミナ・ブラーナでの詞ではこの後に「私は苦さのうちに私の心に語る」(in amaritudine loquor mee menti) と続きます。
Sors immanis et inanis
「ソルス・イマーニス・エトゥ・イナーニス」と読みます。
sors は第 1 変化名詞 sors, sortis f. (運命) の単数・主格です。immanis は 第 3 変化形容詞 immanis, -e (激しい、獰猛な) の女性・単数・主格です。sors にかかります。inanis は 第 3 変化形容詞 inanis, -e (空虚な) の女性・単数・主格です。これも sors にかかります。全体で「激しく空虚な運命は」と訳せます。元のカルミナ・ブラーナでの詞ではこの後に「回る車輪であるあなたである」(rota tu volubilis) と続きます。
Veni, veni, venias, ne me mori facias
「ヴェニー・ヴェニー・ヴェニアース・ネー・メー・モリー・ファチアース」と読みます。
veni は venio (来る) の命令法・現在・二人称・単数です。venias は venio (来る) の接続法・現在・二人称・単数です。接続法は依頼を意味するので、この場合は「来てほしい」という意味です。ne は命令法や接続法にくっついて否定を意味する副詞です。このあとの facias を否定します。me は人称代名詞 ego (私) の単数・対格です。「私を」という意味です。mori は morior (死ぬ) の不定法です。「死ぬこと」です。facias は facio の接続法・現在・二人称・単数です。接続法は依頼を意味するので、この場合は「もたらしてほしい」という意味です。「来い、来い、来てくれ、そして私を死なせないでくれ」と訳せます。
Gloriosa, generosa
gloriosa は第 1 変化形容詞 gloriosus (栄光に満ちた) の女性・単数・呼格です。generosa は第 1 変化形容詞 generosus (高貴な) の女性・単数・呼格です。「栄光に満ちた、高貴な方よ」と訳せます。
切り抜いてきた歌詞であるためか、女性形になっています。しかしこの歌で歌われている対象のセフィロスは男性です。
estuans は男性・女性・中性の主格で同じ形なので、この文だけだと性の決定はできません。この場合、元のカルミナ・ブラーナでの詞を読むと ego (私) を修飾していることがわかり、その後 stultus ego comparor と詞にあり stultus が男性・単数・主格であることから確定します。 ↩